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正直じゃいけん 町田康 ハルキ文庫 [読書]

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町田康とは、kaz777にとっては町田町蔵であった。
80年代のパンクロックを語るのに決して外せないのがスターリンの遠藤ミチロウと
INUの町田町蔵である。
kaz777は決してパンクでもロッカーでもINUのファンでもなかったが、それでも
『メシ喰うな』は持っていた。
マチゾーとはそれほどの存在だったのである。
90年代、ハードコアギグとかパンクス不法決起集会とかファッション・パンクス
隆盛の時代、すでにINUは解散しマチゾーはソロだったか別のユニットだかを
組んでいたはずである。
(資料もなく記憶を頼りに書いているので間違いがあったらゴメン)
そのマチゾーが芥川賞を受賞したと聞いたときには吃驚仰天した。
80年代といえばA級B級のアイドルたちはゴーストライターを仕立てて
みんな本を出していた。
しかし、マチゾーの文壇デビューは90年代であり、芥川賞受賞は2000年である。
しかもアイドルではなく1000人中999人は知らないであろうパンクロックである。
さらに、その後も権威ある文学賞をいくつも受賞してしまったのだ。
これはもう、音楽活動とは別個の、いわゆる文士である。
おそらく芥川賞の選考委員は『メシ喰うな』など聴いたことがないであろう。

そんなマチゾーが1年ほど前だったか布袋寅泰に殴られたとして警察に告訴した。
官憲に頼るとは日和ったかマチゾー! と一人憤ってみたが、考えてみれば
こちらもいい年したオッサンで毎日日和っている。
暴力に襲われたら警察を頼るのがまともな大人の判断であり、ギターで頭を
カチ割ったり、豚の臓物をぶちまけたりするのは80年代のパンクキッズの
やり方である。
マチゾー一人がいつまでもガキでいろというのは無体な注文であると反省
したりもした。
第一、マチゾーこと町田康は世間一般的には既に文化人であり、そんなことを
したら世間が許さないだろう。

さて本題である。
本屋で今月の新刊をぱらぱらとめくっていると町田康の『正直じゃいけん』
のなかでパンクという文字が眼に留まった。
町田康といえば町田町蔵のペンネームである。(注:本名は まちだやすし)
斜め読みしてみるとちょっとおもしろい。どうやらエッセイ集のようだ。
改行の少ない文章はライトノベルを読みなれてしまった眼には一見読みにくい
が、文章自体はすらすらと頭に入ってくる。というより、押し込まれてくる。

そのままレジへ向かおうとして足を止め、芥川賞受賞作である『きれぎれ』を
探した。
エッセイだけでは判断できないと判断したのである。

はたして、これらの本を読むことによってkaz777の中で町田町蔵が
町田康に転換するのであろうか?

乞う、ご期待。
てゆうか、独り言でした。
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もとししろ

当日はライトノベルと言っていたか覚えていないけど、パトレイバーの小説を揃えていました。
今は京極夏彦が多いかな。(他にも気に入っていた作家いるけど、漢字が思い出せない(笑))
by もとししろ (2008-05-19 08:41) 

kaz777

京極夏彦はいいねぇ。kaz777も大好きです。
ライトノベルは大人が読むものではないと
思っていたけど、最近考えを改めました。
こういうものだと割り切ってしまえば、文字
通り軽くて、楽しるものもあります。
by kaz777 (2008-05-19 12:39) 

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